こんにちは。今回は、私達の自給飼料の取り組みを紹介します。
私の牧場の草地は、すべてオーチャードグラスで、毎年3回刈りを行なっています。
昨年、収穫を依頼しているコントラクターの協力を得られたので、初めての四番草収穫を10月下旬に実施しました。
画像のように草丈は20cm前後で、1日予乾しました。霜が降りるような状況でしたが、50ha刻んでもらいました。
良いサイレージができました!
それを今年の夏に開封し、粗飼料分析をしたところ、今までに見たこともないようなレベルのサイレージができあがっていました。
TMRに入れて給与したときの牛の反応はとても良く、真夏でも粗飼料を乾物で10.5kg食べることができ、乳脂率4.4%を維持したまま乳量が2kg増えました。
今までも3回刈りのCP16(粗蛋白16%)前後のサイレージを給与してきましたが、それとはレベルの違う、早刈りサイレージのすごさを見せつけられました。
粗飼料分析をしてもらったところ、栄養価が高く、配合飼料並み(?)と言っても良いかもしれません。
ただ、デメリットもありました
良かったことが多かった半面、デメリットもありました。
一番はコストです。
50haぶんの委託費がかかっていますが、収量はいつもの3分の1程度しかないので、かなり割高になってしまいます。
結果として乳量が増えたので、トータルでは損にはなっていないですが、資金繰りに注意が必要です。
次に、翌年の1番草の生育です。
これは圃場により大きく違いが出たのですが、今年の春に例年どおりの生育をしたところと、全然生育の進まないところに分かれました。生育の進まなかった畑では、オーチャードグラスの株が細く小さくなっていたので、4回刈りのダメージが大きかったようです。今年は様子見でいったん辞めました。
畑の地力がさらに高まれば、期待できるかもしれないと思いました。
PROFILE/ 筆者プロフィール
田辺 雅人Masato Tanabe
株式会社まろにえふぁーむ代表。
千葉県出身で妻の実家である別海町の農場に就農。
就農以降、積極的な牛の健康管理による経営向上に取り組み、全国トップクラスの良乳質乳を生産する。