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夏に向けて準備を! 反芻活動から乳牛のルーメン状態を推測しよう
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反芻の役割とは?
牛は人間が消化することができない繊維をエネルギーとして利用できる、興味深い動物です。しかし繊維は、牛にとっても消化しやすいものではありません。そこで牛は繊維をエネルギーとして有効活用するために、咀嚼と反芻を繰り返して細かく磨り潰します。こうして繊維片の表面積が増えるほど、ルーメン内の繊維分解菌は繊維に付着しやすくなります。また反芻は、pHの変化を緩和する働きのある唾液のルーメン内への流入を増やします。そのため反芻には、繊維分解菌にとって活動しやすいルーメンpHを保つ役割もあります。
しかし摂取する繊維の量が少なかったり、夏の暑さでルーメンの運動性が低下したり、休息できていない場合、反芻活動は抑制されてしまいます。反芻活動は、そのときのルーメンの状態をタイムリーに反映します。そのため反芻活動を観察することで、牛群の健康に問題がないかを素早く診断することができます。
反芻活動の測定方法
反芻活動を用いた牛群の診断にはさまざまな方法があります。昨今は、1日当たりの反芻時間を測定することができる機器を牛に装着している農家さんが増えてきたことを実感しています。しかし特別な機器を持っていなくても、「反芻1回当たりの咀嚼回数」であれば農場で簡単に測定することができます。
<反芻1回当たりの咀嚼回数の測定方法>
1.できれば牛に飼料を給与してから、少なくとも2時間以上後に測定します。
2.健康に問題のない、泌乳日数100~350日の搾乳牛の中から、横臥して反芻している牛をランダムに3頭選びます。
3.反芻1回当たりの咀嚼回数(エサが吐き戻されてから数え始め、再度飲み込まれるまでの咀嚼回数)を1頭当たり2回数えます。
4.咀嚼回数の平均値から、農場の牛群の状態を把握します。
反芻活動から推定されるルーメンの状態
反芻活動が最適である場合、牛の1日当たりの反芻時間が400~500分であるか、横臥している10頭の牛のうちで少なくとも6頭が反芻しているか、反芻1回当たりの咀嚼回数が55~70回の範囲を示します(表)。あなたの牛群ではいかがでしょうか?
生きた酵母「レブセルSC」を給与してルーメンの状態を適切に保つ
牛群の反芻活動が弱いと診断された場合の対処方法の一つとして、生きた酵母「レブセルSC」の給与が有効です。暑くなると神経系の制御によって、牛のルーメンの運動性と反芻活動は自然と低下してしまいます。さらに暑い季節には、ルーメン内の発酵熱を減らすために、より短く消化の良い繊維の給与が奨められます。しかしそのような繊維は、粗剛で長い繊維よりも反芻を刺激しにくいことが知られています。このような理由から、夏はルーメン内が酸性に傾きやすくなり、対処が必要となります。
生きた酵母「レブセルSC」には、ルーメンを酸性に傾ける微生物の増殖を抑え、ルーメン内のpHを高く安定化させる働きがあります。この働きによって、夏に抑制されがちな反芻活動を適切に戻します。実際に九州の農家さんでは、レブセルSCを給与することによって、夏に低下していた咀嚼回数を増加させることができました(図)。
まとめ
ルーメンの健康は、牛の生産性に直結します。飼料価格の高騰が続いて少しでも飼料効率の改善が求められるなか、昨今の夏の暑さによる生産成績の低下を見過ごすことはできません。牛群の反芻活動を定期的に診断し、ルーメンを健康に保ちませんか?
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ルーメン用の生きた酵母「レブセルSC」について
レブセルSCは、ルーメン内の微生物バランスを整える能力の高さによって選ばれた、特別な生きた酵母株です。次の三つの働きによって、飼料から得られる乳量を最大化します。
- ルーメン内の酸素の除去
- ルーメン内pHの安定化
- 繊維分解菌の活性化
レブセルSCの基本情報については、こちらの動画をご覧ください(日本語字幕付き)。↓
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