農場で従業員を雇用している方は悩むことが多いテーマかと思います。
客観的に評価したいけど、どうしたら良いかわからない。どのような項目で評価したら? 外国人の仲間は? 抱える悩みもさまざまあると思います。
株式会社Kalm角山は、5名の酪農家が集まったところからスタートしました。そこで必要だったのが、作業品質の統一など「仕事の見える化」と、各社員がどの程度仕事ができるのかの「評価制度」でした。試行錯誤の末、現在弊社では、このような人事評価制度を用いています。
1.業務能力評価
「知識評価(11項目)」「実務能力評価(17項目)」「人間力評価(5項目)」の計33項目で、各社員の業務習熟度を評価します(33項目×5点=165点満点)。
まず、各社員が自己評価をして、その後マネージャーが評価します。さらにその後、社長による評価修正を行ない評価点が決定します。重視しているのは、「自分はどれくらい仕事ができていたか」と自身を振り返ってもらうことです。
2.グレード評価
社内の階層を五つに分け、階層ごとの報酬を設けています。各階層ごとに「役割・姿勢」「会社内に存在する業務の理解」「労務管理」「実行力(理念理解)」の評価項目を設け、各階層の求める基準をクリアしたらステップアップできる仕組みとなっています。
社員一人一人が役割を理解し、責任感を持って働き、成長できるようにこのような評価を行なっています。
さて、そんな人事評価に関するお助けアイテムが登場です。
公益社団法人日本農業法人協会では、人事評価制度の導入・活用に向けた手引きを作成しました。
畜産における各業態別、また外国人向けに翻訳もされています。
ぜひご活用ください。
PROFILE/ 筆者プロフィール
川口谷 仁Jin Kwaguchiya
妻の実家である北海道の酪農業を継ぐため移住。食の安定供給への限界を感じ地域の5軒の酪農家と共同法人「(株)Kalm 角山(カーム カクヤマ)」を設立。
北海道移住23年で、飼養管理頭数1000頭、売上10億、出荷乳量6800㌧の農場を経営する。
(株)Kalm 角山 代表取締役
北のオーガニックファーム(株)代表取締役