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水本牧場ブログ2:乾乳編「分娩時間のコントロール」

JOURNAL 2024.06.05

 皆さんは、分娩時間で困った経験はありますか?

 私が実家の農場(フリーストール・パーラー・200頭搾乳、乾乳はフリーバーン2群管理、TMR給与)で、分娩から哺乳を担当していたとき、夜から深夜にかけての分娩が多く、出掛けていても分娩があると呼び戻されて、大変困った経験があります。

分娩時間をコントロールできないか?

 分娩時間をどうにかできないかと考えて、毎日牛達を観察していると、午後から夕方はいつも全頭が寝ていることに気がつきました。

 なぜかと考えたとき、エサを午前中に給与して、それを食べて、午後から反芻しながら寝て、夕方になっても寝たままで、そして夜、深夜に分娩をしているのではないかと推測しました。

牧草地にいる羊たち

自動的に生成された説明

 そのときはエサの給与担当ではなかったので、乾乳の給与担当だけ私が行ない、給与時間を変更することにしました。

 まずは、午前から午後に変更してみると、2週間くらいで結果が出て、分娩が集中する時間帯が深夜から朝方へと変わりました。

 その結果とエサ給与担当の負担、牛達の飼料管理を考慮して、給与時間を午前中の早めに1回、夕方1回で給与、それぞれ午前3:夕方7になるように分けて、与えることにしました。

 すると、1カ月を過ぎたあたりから狙いどおり、午後から夕方の搾乳前、早朝から朝の搾乳後くらいの時間帯に分娩が集中するようになりました。

 1年が過ぎた頃には深夜の分娩はなくなり、私がいる時間帯に分娩してくれるまでに進化しました。

  

 結果としてはうまくいきましたが、実際に取り組んでみて、細やかな観察や、根気強く検証し続けることが重要だと感じました。

 次回は、自農場での現在の分娩時間のコントロールの考え方をお伝えします!

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PROFILE/ 筆者プロフィール

水本 康洋

水本 康洋

1983年、別海町の酪農家生まれ。
北海道立農業大学校卒で、帯広市の酪農ヘルパーを経て、実家に就農。
その後、実家を離れ、浜中町にて研修後、2016年4月に新規就農し、現在に至る。

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