皆様、お仕事ご苦労様です。あかばね動物クリニックの宮島です。年末はインフルエンザに罹り、体力は少しずつ回復してきましたが、思いのほか気力が戻らず焦っています。
そして迎えた新年。下の娘が大学受験ということもあり、家の中はピリピリしています。
正月に一人で千葉の実家に帰っても、年老いた母の認知能力の低下、とくに運転技術の低下に大きな不安を感じました。本人は無自覚なのが一番怖いです。車が必要な地域なので、いきなり車に乗るなとも言えず……。多くの方々が抱えている大きな問題ですよね。今年は、変わりゆく家庭内にもいろいろと対応していかないといけないようです。
暗い話はさておき、昨年もさまざまなセミナーに参加することができました。診療所全体で、皆で代わるがわるいろいろなセミナーに参加し、情報を共有できることが、多くの人数で仕事をしている利点だと思います。
私が参加したセミナーのなかでは、11月の北海道酪農技術セミナーが大変勉強になりました。シン・ベッツの大塚優磨先生が講演された「離乳移行期から初回授精までの栄養管理 発育とルーメン発達」には大変刺激を受けました。子牛や育成牛の胸囲測定、ルーメンマット・スコアの測定など、成長段階でのさまざまなモニタリングを行ない、そのデータを元に牛群、牛を改良していく重要性を頭にぶちこまれました。
早速真似をして、年末からメジャーで子牛の胸囲を測定することを始めました。1年間継続して頑張ろうと心に誓いました。
乳量を増やすお手伝いも、さらに頑張っていかないと獣医師も生き残れません。昨年は栄養学的な面を自分なりに頑張ってきましたが、今年は少し角度を変えて、搾乳システム(機械も搾乳手技も)について理解を深めていこうと思っています。
乳量が出ている農家さんは、TMRの作り方、エサに対する考え方も素晴らしいのですが、さらに搾乳手技や搾乳機械のメンテナンスも大変素晴らしいという事実に遅まきながら気がつきました。定期的な検査を行ない、機械の異常を早めに察知できる体制を整えようと思います。
あかばね動物クリニックには、真空圧を調べる機械(トライスキャン)、搾乳手技がきちんと行なわれているかを調べる乳流量計(ラクトコーダー)もあります。これらの機械を今年はもっと活用していこうと思います。
ここで、これだけ偉そうなことを書けばきっとプレッシャーがかかってやるはずです。
図1:ラクトコーダーでこんなことがわかります
図2:ラクトコーダーによる実際の測定結果レポート。こんなにいろいろとわかる機械があるのに使わないのはもったいない
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PROFILE/ 筆者プロフィール
宮島 吉範Yoshinori Miyajima
千葉県の一般家庭に生まれる。麻布大学 栄養学研究室を卒業後(有)あかばね動物クリニックに入社し獣医師として25年。現在は、乳牛・肥育牛(主に交雑種)・繁殖和牛を担当する。乳牛においては診療・繁殖検診・搾乳立会・人工授精・受精卵移植・コンサルティングなどを行なう。趣味は妻との居酒屋や蕎麦屋巡り。