酪農乳業関係者によるSNS投稿が、年間で目立って多い時期があります。毎年6月初めの数日間です。
なぜか? ご存知のように、6月1日が「牛乳の日」、6月は「牛乳月間」だからなわけです。この日近辺の数日間は、酪農乳業団体の「中の人」は、酪農や牛乳関係の情報を投稿したり、ほかの関係者・団体(海外を含む)の投稿をシェア・リポストしたりします。
同じようなことはほかの国でも行なわれていて、
#WorldMilkDay
#EnjoyDairy
というハッシュタグ付き投稿が、この時期に世界中で飛び交うことになります。
もともと6月1日は「世界牛乳の日(World Milk Day)」で、これは2001年に国連食糧農業機関(FAO)が提唱して定められたものです(日本では2007年に、日本酪農乳業協会(現・Jミルク)が6月1日を「牛乳の日」、6月を「牛乳月間」と定めました)。現在、グローバル・デーリー・プラットフォーム(GDP)という国際酪農乳業団体が開設している「世界牛乳の日」サイト(https://worldmilkday.org/)で、過去に投稿された動画や情報をまとめたレポートが見られます。今回はこの中から、いくつかのSNS投稿をご紹介します(なお、各項目にある短いコメントは筆者の個人的なもので公式見解とかではありません)。
(絵画のような牧場風景:Arla Foods UKのX投稿)
(子どもと牛の表情が豊かで印象的:Rural Kids New Zealandのフェイスブック投稿)
https://www.facebook.com/100088434633081/videos/275949411561480
(「牛乳は地球を救えるか?」を30秒で構成:Dairy Farmers of Americaのユーチューブ投稿)
(1パイントの牛乳早飲み?チャレンジ=Farmers Guardian(英)のユーチューブ投稿)
(チョコレートミルクの作り方知ってる?=ABC Landline(豪)のフェイスブック投稿)
https://www.facebook.com/reel/3122027941436097
「世界牛乳の日」サイトでは上記以外にも多くの投稿が紹介されていて、それらを見ると、酪農や牛乳乳製品についてアピールしている内容が、ざっくりとですが二つのことにフォーカスされていることに気づきます。
▪(牛が人の食べられない草を食べ、良質なタンパク質に変えてくれるという資源循環など)酪農の持続可能性
▪(たんぱく質、カルシウム、ビタミンなど)牛乳の健康・栄養的な価値
さて、日本では2024年、「ミルクでつながる『ありがとう』の輪 #ミルクのバトンリレー」というSNS企画をJミルクが中心になって実施します。牛乳の日・牛乳月間に「ありがとう」の気持ちを酪農乳業関係者とミルクファンがSNSで伝え合う、恒例の企画です。
詳細は専用ページ( https://www.j-milk.jp/milkday/2024/milkbatonrelay2024.html )で紹介していますが、酪農乳業の取り組みへの理解につなげるため、日頃の仕事の様子をさまざまな人に伝える機会としていただければ幸いです。
PROFILE/ 筆者プロフィール
一般社団法人Jミルク
酪農・乳業に加え、牛乳販売店の団体など、計23の正会員、95の一般・特定賛助会員(個人を含む、2024年4月現在)でつくる業界団体です。おもに、生乳・牛乳乳製品の需給や生産流通の安定、牛乳乳製品の栄養や健康に関する啓発、学校給食などを通じた牛乳の飲用習慣の定着、国際機関との連携や情報交換、およびそれらの理解促進や広報などを行なっています。最近は、酪農乳業の歴史に関する資料の収集や調査なども行なっています。事務所は東京・お茶の水にあります。