十勝CW牧場奮闘記:牧場がAWにこだわったら、牛も人も快適になった

JOURNAL 2025.04.21

中井 壱

中井 壱Nakai Kazu

 こんにちは! セントウェルのかずです!

 前回に引き続き、アニマルウェルフェア(AW)についてお話しします。これだけAWやカウコンフォートについて熱く語っている僕の牛群が落ち着いていなければ、説得力がありませんよね(笑)。

 そこで今回は、セントウェルでの取り組みをご紹介する前に、まずは牛達の日常の様子をご覧いただければと思います!

うちの牛は穏やかなんです

 セントウェルでは搾乳ロボットのほかに、パーラーで60頭ほど搾乳を行なっていますが、キックノンや胴締めなどを使用する牛は1頭もいません。また、搾乳時に最も足を上げやすいのは初産牛(初めて搾乳を経験する牛)ですが、それでも学生のアルバイトスタッフがほぼ100%対応可能です!

 こちらは、ロボットによる初産牛の1回目の搾乳時の映像です。

 まさに初めての搾乳を経験する瞬間で、この搾乳ロボットでは初回のみ乳頭洗浄が行なわれないため、タオルで清拭している場面になります。

 乾乳時や分娩後の牛の移動については、一般的にはゲートや機械を使ったルート確保、あるいは家畜車での移動が多いかと思いますが、セントウェルでは「モクシ(トウラク)」を使い、お散歩のようなスタイルで自然に移動させています。

 こちらは、未経産牛が分娩を終えて搾乳群へ移動する際の映像です。

 ロボットへの誘導や治療などでスタンチョンに牛を誘導する際も、ネックを軽く引くだけで自ら入ってくれます。

 この映像は、ロボット搾乳牛をフェッチするためにネックを軽く引いて誘導している様子です。

※この子は後ろから追っても全然動いてくれませんでした🐮

 そして極めつけは、蹄の治療です! 基本的には治療枠を使って行ないますが、時には寝ている間にこっそり処置することもあります。治療の映像もお見せしたかったのですが、撮り忘れてしまいましたので、またいつかの機会に(笑)!

 包帯を外している様子の映像です。

 こちらは治療前後の写真です(左後肢の蹄)。

 このように、日々彼女達(牛達)に協力してもらいながら作業を進めています。

少しでもその様子が伝われば嬉しいです🐄✨

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PROFILE/ 筆者プロフィール

中井 壱

中井 壱Nakai Kazu

北海道帯広市で「人にも牛にもやさしい牧場」をモットーに、搾乳牛約190頭を管理。社長である母と、帯広畜産大学からのアルバイトスタッフとともに、日々経営向上に向け奮闘中。

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