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フリーバーン・コンポストバーンと搾乳ロボット~完璧ではないからこそ、工夫が必要~
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デラバルのファームアドバイザリーでは、全国の牧場を定期的に訪問し、牧場ごとの課題や目標に合わせたサポートを行っています。
同じ搾乳ロボットVMS™を導入していても、牧場の規模や牛舎構造、人員体制、地域の気候などはそれぞれ異なります。そのため、牧場ごとに異なる課題や工夫があり、「これが正解」という一つの答えがあるわけではありません。
今回は、私たちが牧場訪問を行う中で見えてきた、フリーバーン・コンポストバーンと搾乳ロボットの組み合わせにおける管理のポイントについてご紹介します。
牛が自由に休息場所を選べる「フリーバーン」や「コンポストバーン」と、搾乳ロボットを組み合わせた飼養管理を採用する事例もあります。牛にとって快適な環境づくりを目指せる一方で、実際の運用ではさまざまな工夫が求められます。
フリーバーン・コンポストバーンの特徴
一般的なフリーストール牛舎では、牛ごとに決められた休息スペースがあります。一方で、フリーバーンやコンポストバーンでは、牛は広い敷料スペースの中で自由に寝ることができます。牛にとっては横臥に対する自由度が高い反面、敷料の状態を適切に維持することが重要になります。
バーン管理でよくある課題
ファームアドバイザリーが訪問する中で、フリーバーン・コンポストバーンの牧場で見られる課題の一つが、バーンの状態管理です。理想的なバーンは、適度に乾燥し、牛が歩きやすく横になりやすい状態ですが、日本のように四季があり気候変化の大きい環境では、その状態を維持することが簡単ではない場合があります。特に湿度が高い時期や乾燥しにくい季節には、牛床管理に多くの手間がかかることがあります。
牛床状態が変化すると、
- 牛が歩きにくくなる
- 牛体や乳房が汚れやすくなる
- 搾乳ロボットへの訪問回数が減る可能性がある
- 飲水や採食行動に影響が出ることがある
といったことが考えられます。もちろん、これらにはさまざまな要因が関係するため、一概に牛床だけが原因とは言えませんが、現場確認時の一つの着眼点になります。結果として、搾乳成績や牛の健康状態に関係している可能性も考えられます。
牛の状態から見えてくるサイン
では、バーンの状態はどのように確認すればよいのでしょうか。
ファームアドバイザリーでは、牛舎設備だけではなく牛の状態も確認しています。例えば、乳房や後躯の汚れ具合を確認する「ハイジーンスコア」は、牛床環境を把握するための一つの参考になります。牛の汚れが増えている場合、敷料の状態や管理方法に改善の余地がある可能性があります。

ロボットによる自動搾乳は、言い換えれば人の目が関与しない搾乳ということになります。衛生的な乳生産の実現のためには、まずは牛体の汚れ度合を把握することから始めます。
ロボット搾乳ならではの悩み
コンポストバーンでは、敷料を攪拌するためにトラクター作業が必要になります。一般的には1日1〜2回実施されることが多く、その時間帯をどう設定するかが搾乳ロボット運用のポイントになる場合があります。
本来は、搾乳ロボットは牛が昼夜問わず自発的に訪問して搾乳するシステムです。しかし、バーン管理のために多くの牛を一時的に移動させなければならないため、結果としてロボットが搾乳できない時間帯を生み出すことに繋がり、搾乳ロボットの処理能力を増やせない原因になることがよくあります。
一方で、牧場では他にも、
- ロボット内部の洗浄
- ロボット本体の清掃
- 給餌作業
- 牛群管理
など、多くの作業を行わなければなりません。
「この時間なら空いているのでは」という発想だけでは解決できず、人員や作業内容を踏まえながら、牧場ごとに最適な運用を模索していくことになります。
労務管理、特に作業手順の見直しや入れ替えをちょっとするだけで劇的に乳生産量が増加できる場合もあります。
牧場ごとに異なる最適解
どの飼養形態にもメリットと課題があります。
フリーバーン・コンポストバーンも例外ではなく、設備、人員、時間、コストなどさまざまな条件を考慮しながら管理していく必要があります。ファームアドバイザリーでは、「これが正解」という提案ではなく、その牧場の条件を踏まえながら、より良い運用に向けて一緒に考えることを大切にしています。デラバルのファームアドバイザリーでは、牛の状態や作業動線、搾乳データなどを確認しながら、牧場ごとの条件に合わせた改善のヒントを提供しています。牧場の皆さまとともに課題を整理し、より良い環境づくりを考えていくことも、私たちの役割の一つです。