農業・酪農の事業承継には4つの方法がある
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農業や酪農では担い手不足が深刻化しています。後継者がいても、どのような方法で経営を引き継ぐかによって、その後の経営や税負担は大きく変わります。
事業承継の方法は主に以下の4つです。
- 相続
- 贈与
- 売買
- M&A(第三者承継)
それぞれの特徴を見ていきましょう。
『失敗したくない! 経営継承準備のヒケツ「Dairy Japan2025年10月号」』 筆者:小島 拓也(税理士法人 小島会計・代表)以下、要約。
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相続
経営者の死亡後に、農地や農機具、自社株などの経営資産を後継者へ引き継ぐ方法です。農業や酪農の事業承継では最も一般的な方法であり、農地の納税猶予制度や事業承継税制などの特例を活用できる場合があります。
| メリット |
・税負担を抑えやすい |
| デメリット |
・承継時期を選べない |
税負担を抑えやすい一方で、相続発生のタイミングは選べません。
また、遺留分を巡る親族間のトラブルが発生するケースもあるため、遺言書の作成など事前の準備が重要です。
贈与
贈与は、経営者が生前に後継者へ農地や事業資産を無償で引き継ぐ方法です。当事者同士の合意に基づいて進められるため、後継者の育成状況に合わせながら計画的に承継を進められる点が特徴です。
| メリット |
・計画的に承継を進められる |
| デメリット |
・贈与税が高額になる場合がある |
贈与税の負担だけに集中して対策できる反面、財産評価や納税資金の準備が必要です。
また、贈与した財産が相続時に特別受益として扱われる可能性もあるため注意しましょう。
売買(身内間・親族外)
売買は、農地や農機具、株式などの資産を後継者や関係者へ有償で譲渡する方法です。
取引条件が明確になるため、公平性や納得感を重視したい場合に選ばれることがあります。
| メリット |
・公平性が高い |
| デメリット |
・後継者の資金調達が必要 |
適正な価格で取引することで資産を現金化できますが、後継者側には購入資金が必要です。さらに、時価より著しく低い価格で売買した場合は、みなし贈与として課税される可能性があります。
M&A(第三者承継)
M&Aは、後継者がいない場合や事業の成長を目指す場合に、外部の企業や投資家へ経営権ごと譲渡する方法です。近年は農業・酪農分野でも活用事例が増えており、新たな事業展開の選択肢として注目されています。
| メリット |
・事業を継続できる |
| デメリット |
・手続きが複雑 |
一方で、企業価値の評価や譲渡条件の調整、買い手とのマッチングなど専門的な手続きが必要になります。そのため、税理士やM&Aアドバイザーなど専門家の支援を受けながら進めることが大切です。
4つの事業承継方法の比較
ここまで紹介しました4つの承継方法をまとめてみました。メリット・デメリットを理解して、自分に合った方法を選びましょう。
| 承継方法 | メリット | デメリット |
| 相続 | 税負担が比較的小さい | 時期を選べない |
| 贈与 | 計画的に進められる | 贈与税負担が大きい場合あり |
| 売買 | 公平性が高い | 資金調達が必要 |
| M&A | 後継者不在でも承継可能 | 手続きが複雑 |
まとめ
農業や酪農の事業承継には、相続・贈与・売買・M&Aの4つの方法があります。これらを組み合わせて自分の経営状況に合わせて承継計画を策定する必要があります。
どの方法が適しているかは、資産状況や家族構成、経営方針によって異なります。早い段階から準備を進めることで選択肢が広がるため、税理士などの専門家へ相談しながら計画的に進めることが重要です。
▼詳しい実践方法は『Dairy Japan2025年10月号』に掲載しています。
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